キャリアアグリゲーションとは、複数の異なる周波数帯の電波(キャリア)を束ねて(アグリゲートして)同時に使用することにより、今までより通信速度を向上させたり安定した高速通信を実現する技術のことです。
これまで多く使われてきたLTEという通信技術の後継規格である「LTE-Advanced」のRelease10で採用されている技術のひとつです。
LTEでは最大20MHz幅の連続した周波数帯域でデータ通信を利用していますが、現在国内の各携帯電話事業者に割り当てられている周波数帯は、700〜900MHz帯、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2.1GHz帯など複数の周波数帯域に分かれており、従来の3Gサービス(第3世代モバイル通信システム)と並行して運用されているために連続した周波数帯域が利用できないことも少なくありません。高速通信の需要が高まる昨今の状況に対し、キャリアアグリゲーションでは複数の周波数帯域を同時に使い、束ねてデータ通信を行うことにより受信時の最大通信速度を引き上げることができるようになりました。
また、キャリアアグリゲーションを利用することにより携帯電話事業者は伝搬環境が異なる複数の周波数帯域を用いることによって通信品質が向上したり、複数の周波数帯域へ、より効率良く負荷が分散できるというメリットもあります。
キャリアアグリゲーションは、契約をしている携帯電話事業、お使いの携帯電話端末がともに対応している場合に限り使用できます。
携帯電話事業者も携帯電話端末も対応している場合には、特に申込みなどをする必要はなく対応エリア内で使用している際に自動で作動していることがほとんどです。
しかしながら、携帯電話端末によっては設定画面からキャリアアグリゲーションのオン・オフをユーザーが設定しなければいけないものもあります。
また、都心部に比べ地方では対応していないエリアも多く電波の入りづらいエリアで使用した場合は高速通信の期待はできません。