Asterisk(PBX)とは、アメリカに拠点を置くDigium社によって開発されたオープンソース・ソフトウェアです。
本ソフトウェアは企業内などの内線電話や外線電話を制御する回線交換機(PBX)のIP電話版(IP-PBX)のシステムを構築するためのものです。
従来において、IP電話の内線・外線のシステムを構築する際はその整備において導入のために多くの予算が必要でした。
しかし、本ソフトウェア「Asterisk」の登場により、その導入コストは大幅に削減できるようになりました。
その理由はAsteriskがオープンソース・ソフトウェアであるためで、本ソフトは誰でも自由にウェブサイトから入手することができ、自由に使用することができるからです。
IP-PBXそのものは従来の回線交換機(PBX)に比べて内線通話網とLANを統合することで配線の工賃などの導入コストが比較的低いものでしたが、それでも高価な機材とソフトウェアの使用料金がネックとなっていました。
Asteiskはその面を解決できる画期的なものであるため、注目を集めています。
本ソフトウェアは主にLinuxプラットフォームで動作し、その機能はIP回線による内線電話機能と外部の電話回線との接続による外線通話機能、そしてボイスメールや音声会議、音声の自動応答に対応しています。
コールセンターで使用される待ち時間順につなぐ機能や一斉着信機能も搭載されています。
また、ISDNや旧来のアナログ回線にも対応することができます。
なお、IP-PBXであるAsteriskはネットワークで繋がってさえいれば別の社屋からの通話も内線として扱うことができ、通話料を節約することができます。
Asteriskの名称は記号の「*」(アスタリスク)に由来します。
この開発はDigium社によって行われていますが、オープンソース・ソフトウェアであるため世界中のプログラマー達もその開発に貢献しています。