Orangeはフランス最大クラスの通信事業者で、携帯電話と固定電話の他にもインターネットサービスプロバイダーやインターネットテレビも手掛けています。
その歴史は1792年のフランス革命の時代に遡り、シャップの発明した目視通信システムによる情報通信網を運営していた組織が元となっています。
1800年代に入り電信や電話が発明されると郵政電信省が開設され、1898年には電話網を買収して国営化して郵政電信電話省が誕生し、1941年には通信事業に特化した電信電話総局が開設されました。
1988年にはEUヨーロッパ連合が提唱する公共サービスの競争化に従い、この電信電話総局が国営企業のフランス・テレコムとなり、1990年には政府と分離し独立した企業として再スタートを切ります。
この頃には世界的なインターネットブームの波に乗り急成長をし続け、1999年にはフランス・テレコムがイギリスの携帯電話事業者のOrangeを子会社化した後、2001年に自社の携帯電話事業のブランドをOrangeに統一しました。
フランス・テレコムは企業買収を繰り返し最盛期には世界で4番目の規模を持つ通信事業者に成長した後、2006年には携帯電話事業のブランド名だけではなく、全ての関連事業や社名もOrangeに変更し現在に至ります。
そんなフランスの通信事業者であるOrangeは、意外なことに日本国内の通信事業者とも結びつきがあります。ソフトバンクでは海外に渡航した際に提携している地元の通信事業者の回線に接続してリーズナブルな料金でデータ通信が利用できる「海外パケットし放題」に対応しているおり、フランスの通信事業者がこのOrangeです。
また、NTTドコモやKDDIとOrangeをはじめ海外の有名通信事業者の9社は、2017年に開催されたバルセロナMobile World CongressにおいてIoT向け通信方式のCat-M1を早期に世界中で展開していくことに合意しています。