技術基準適合認定とは、端末機器が電気通信事業法および関連する総務省令により定められている技術基準に適合していることを認定するもののことです。
関係する法令が電気通信事業法や総務省令であることからも分かる通り、ここで挙げられている端末機器と言うのは通信に関係する機器です。
どのような物が具体的に挙げられるのかと言うと、たとえば電話用設備や無線呼び出し用設備、総合デジタル通信用設備などです。固定電話機やファクス、ブロードバンド用のモデムや携帯電話などがこれに該当しています。
こうした機器は個人にとっては勿論のこと、現代社会を支える上では欠かすことができないものですから、それらの技術基準を認定している技術基準適合認定はとても重要なものだと言えます。技術基準適合認定は誰しもが行えるものではなく、これは総務省の登録を受けた機関のみが行えると言うふうに定められています。
たとえば携帯電話を例にとってみると、ひとつの機関で行われることが多く、この機関では無線に関する認定も行っています。携帯電話は無線で通信する機器であると言う性質も持っているため、携帯電話としての認定と無線機器としての認定をふたつ受け、そのどちらも合格することが求められます。
無線機器を対象とする審査は、技術基準適合認定ではなく技術基準適合証明と言う名称で呼ばれています。よく似た名前などで同一視しがちですが、前者は先にも述べたとおり、定められた技術基準に適合しているか否かを認定するものであるのに対し、後者は電波法で定められた技術基準を満たしているかどうかを証明するものであると言う違いがあります。
これは携帯電話であれば特定無線機器に該当しますが、そうしたものの利用には無線局の開局が必要であり、その免許手続きに関する負担、手間を軽減し簡略化させることを目的としています。技術基準適合認定があくまで技術的なことの確認、認定を目的にしているのに対し、目的が違うと言うのが両者の大きな違いです。