多重化

電話のネットワークは多重化できない構造になっています。一人の人が複数の相手先へ同時に電話を掛けることができません。相手先を一つだけ電話番号で指定して電話を掛けます。最寄りの局を経由して電話ネットワークに入ります。このネットワークの中では、相手先も最寄りの局まで進み、最後に電話ネットワークを出て相手先に到着します。

この流れの中で、掛ける側と最寄りの局、相手先の最寄りの局と相手先の区間はアナログ通信で、電話ネットワークの中だけはデジタル通信になります。
電話ネットワークでは各電話局が電話番号と宛先の手帳を持っていて、この手帳を手がかりに電話局同士が1対1で接続を繰り返し、相手先の最寄りの局まで全て接続を確立します。したがって、このネットワークの中では入口から出口まで一筆書の線で繋がり、多重化ができないことがわかります。

一方、LANではパケット通信が行われます。データが小さな塊に分けられ、小さな塊単位でネットワークへ送られます。そうするとネットワークを占有しないので、同時に別のコンピュータもデータを送ることができ、結果的に多重化ができることになります。

インターネットはネットワークがたくさん集まってできたものであり、LAN以外にも回線が存在し、全て小さな塊単位でデータを送ります。ただ、送っただけだと分岐点でどこに送って良いかわからなくなってしまうため、小さな塊には宛先が書かれたヘッダーがつきます。このヘッダーを見て分岐点で送り先を判断し、正しい方向に最後まで送り続けることでインターネット通信が実現されています。

世界中の至るところがインターネットで繋がっている中、このヘッダーで正しく世界中を旅するのは本当に凄いとしか言えませんが、TCP/IPという洗練された技術がこの偉業を成し遂げているのです。
このように、電話ネットワークは多重化ではないですが、インターネットは多重化されたネットワークでできています。

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