フィルタリング

現代は完全に情報化の時代となりました。インターネットが普及し始めた当初は、一部のITに詳しい人々だけが使う、趣味的な物でした。その後、携帯電話の普及とスマートフォンやタブレットの低価格化によって、文字通り日本人全員がネットユーザーとも言える世の中になっていき、今では老若男女問わず何かしらのデジタル機器を所有しています。
ここ数年でSNSが爆発的に流行しており、SNSのアカウントを所有している方も多いのではないでしょうか。

インターネットの普及によって国民全員が分け隔てなく色々な媒体にアクセス可能となり、今まではなかなか閲覧するのが大変だったデータについても、数分でチェック出来ます。仕事や学業、そして家事や育児に役立つ情報源も豊富です。家電製品の値段検索やゲームソフトや映画の評価の検索、SNSを使ってのコミュニケーションなど、ネットの普及が与えた恩恵は大きいです。

自宅に居ながら世界中のコンテンツにアクセス可能となり、ネット通販サイトを使えば、様々な製品が取り寄せられ、まさに近未来的な生活が過ごせます。パソコンのユーザーは年々減って来ていますが、一方でより手軽に使えるスマートフォンやタブレットの利用者は増加傾向です。

学生や子どもたちの利用者が増えている点も顕著であり、パソコンはまだ早いと思っている保護者でも、安価なスマートフォンやタブレットを買い与えているケースが増えてきました。情報化の時代においては、学生や子ども達でも、若い間からネットの文化や現代的な技術に触れておかなければいけません。

ただ一方で懸念されるのがネットの負の面です。健全なサイトが大多数を占めていますが、今では検索サイトの精度が極めて上昇しており、子どもたちが興味本位でアンダーグラウンドな単語を打ち込むだけで、危険なホームページまで案内されてしまいます。現実世界だと親の目が届きやすく、わが子が薬物や著しく暴力的な作品や性的な媒体に触れていると、指導や注意がしやすいです。

一方でスマートフォンやタブレットだと親の目が行き届きにくく、自室でこっそりと危険なサイトを見て、未成年者には不適切な知識を学んでいきます。そのため最近では、携帯電話各社やプロバイダ各社が「フィルタリング」というサービスを始めています。文字通り有害なコンテンツにフィルターをかける事です。アダルト動画や薬物や暴力、援助交際や出会い系など、未成年者には見せたくないホームページを、フィルターで表示しないようにしてくれますので、保護者には嬉しいものです。

スマートフォンやタブレットを与えないわけにはいかない現代社会ではフィルタリングが大切であり、ブラックリスト方式とホワイトリスト方式があります。前者は文字通りブラックリストに登録された危険なサイト、または有害なサイトに、利用者がアクセスできない方式です。サイト単位ではなく検索用語などがブラックリスト登録され、子ども達が性的な言葉や有害な単語を検索した時点で画面がブロックされる仕組みになっているものもあります。

ホワイトリスト方式は反対に、見ても良いサイトが登録される方式です。登録されたサイト以外は基本的に見られない仕組みになっており、こちらはブロック力が極めて強力なのが利点ですが、いわゆる普通の動画サイトやネット通販サイトなどもブロックされるため、一般家庭向けではありません。流石に一部のサイトしか見られないと健全な情報収集や娯楽まで封じられ、子どもたちの反感を買うのは必至です。

企業のネットワークなどで採用されるものであり、社や組織が規定したホワイトリスト以外のホームページは原則開けないようにして、ウイルス感染やハッキングのリスクを軽減する、というのが主な狙いとなっています。

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