FeliCaはJR東日本のSuicaを始めとする日本国内の様々な非接触のプリペイドカードに利用されている規格のことで、もともとはソニーが開発したICチップにおける通信規格がベースになっています。近年ではその企画がiPhone7にも搭載されたことから話題になっていますが、この規格は日本独自のものであり、世界的にはあまり使用されていないものであることもポイントです。
FeliCaはこれまでのICカードが読み取り機器において機械的な接触をしてその情報を読み取るのに対し、カードを近づけるだけで読み取り機器から出る誘導電流をもとに読み取り機器と無線通信を行いその情報を読み取らせる構造となっています。
この方法は基本的には海外ではタイプAとして既に公開されており、世界的な技術標準に既に利用されていましたが、日本国内の様々な読み取り機器の規格とは異なっていたので、非接触ICカードの技術として採用するためには様々な読取機器の適合性が問題となり普及していませんでした。
日本では独自の企画によって様々な通信機器が運用されていたためこれに適合する技術にソニーが開発したFeliCaの技術が普及していったのです。
その普及の原動力となったのがJR東日本のSuicaです。あらかじめチャージをしておくことで切符を購入することなく改札を通り電車に乗ることができる仕組みは当時は画期的なものと受け入れられました。
加えてプリペイドカードとしてショップで利用することができる利便性は非常に高く評価され爆発的に普及していきます。その普及は様々なフォーラムなどでも取り上げられており、世界的に話題となるものとなっているほか、その考え方は現在では世界中に普及しており海外でも同じようにプリペイドカードで電車に乗ることができる仕組みを持っている鉄道も増えています。
さらに画期的なことはこのFeliCaの技術をAppleがiPhone7に採用したことです。Appleは世界規模でiPhoneを販売していますが、日本の市場について強く意識しており、日本仕様のiPhoneを非常に重要視している点が伺えます。