ダイヤルイン方式

ダイヤルイン方式は、NTTが古くから提供を行っているサービスで、加入済みの電話に番号の追加が行えるものです。いわゆる電気通信事業者が、電話交換機で着信先の加入者線に対し、着信番号の情報を送出するサービスを指します。
サービスはアナログ電話回線時代に始まり、アナログモデムの対応やISDN版の登場、IP電話による対応など時代に合わせて変化しています。しかし、提供される仕組みは着信方式によって違うので、ダイヤルインと一口にいっても異なります。一般着信とダイヤルイン着信では、電話交換機から直接的に番号が送出される前者と、構内交換機を経て複数の電話番号に送出する後者があります。

前者は契約者回線の電話番号に、直通で契約者回線番号宛に送出しますから、構内交換機を素通りしているように見える着信の仕方です。勿論、ダイヤルインの利用中であっても、設定によって一般着信を選択することは可能です

一方の後者も、一見すると構内交換機までは同じに見えますが、実は電話交換機の時点でダイヤルインの追加番号が付与され、それが構内交換機に送出されます。追加電話番号が付与された着信では、加入している代表的な電話番号だけでなく、追加の電話番号に着信が起こります。
これが一般着信とダイヤルイン着信の違いで、一つの電話機で着信を受け取るか、メインとは別に他の電話機やFAXで着信を受けられるかといった差に結び付いています。ダイヤルインの加入を済ませ、電話機の設置と電話番号の設定を行えば、簡単に複数の端末での着信が実現します。

ただし、設定次第で着信の仕方が変えられるので、ビジネスシーンに合わせて柔軟に対応できるのが魅力的です。このサービスの特徴を活用することで、容易に複数のオペレーターが待機する電話窓口の構築が可能となります。着信の仕方の一つとして、特定の番号を一般着信に設定すると、ダイヤルインに加入していても外線扱いで着信を受け取ることができます。
これは複数の電話機で外線を受け取りたい、といった場合に役立つ選択肢です。特定の内線への個別着信を実現したい時は、内線番号を割り振った電話機に対して、着信を受け取るか否かを設定できます。
異なる内線番号を持つ電話機に着信がある前者とは異なり、一台だけで受け取れるようになるのがポイントです。分散方式の着信の仕方では、局線表示板であったり直流リンガを鳴らして電話を知らせます。
後は繋がっているいずれかの受話器を取ると、通話が始まって会話ができるという仕組みです。ただ、この方式は初期に採用されていた仕組みなので、現在ではその名残として残っている程度でしょう。
追加ダイヤルインを設定した場合は、外部から直接内線を指定して着信するといった、便利な使い方が行えます。特定の相手に直通の電話を用意したい、そのようなニーズに応えてくれる機能です。

PB信号方式のダイヤルインを申し込む際は、申し込み時に着信させる桁数を決める必要があります。この番号は送出時に使われる数字で、使用したい電話番号の下1桁から4桁で指定する形となります。
指定や割り振り方で利便性が変わってきますから、良く考えて決めることをおすすめします。
古い方式だと、ナンバーディスプレイとの併用はできないので、そこはネックになり得ますが、ダイヤルインはそれ以上の魅力で短所を補っています。

1997年から提供されているモデムダイヤルインでは、ナンバーディスプレイ、ネームディスプレイ共に併用できます。サービスの開始時期から計算すると、実に20年以上も提供され続けているので、利便性も相まって長く愛されているといえるでしょう。
逆に併用不可能なサービスも少なからずあるので、加入を検討する際には確認しておくことが大切です。
併用が不可だと明らかなのは、迷惑電話おことわりとボイスワープに、トリオホンやマジックボックスとでんわ会議です。アナログ電話回線を使用する初期のPBダイヤルインでも、同様に併用不可能とされるサービスが複数あります。
こちらはナンバーディスプレイが併用できませんし、モデムダイヤルインと組み合わせて使うことも不可能です。加えてナンバーディスプレイとキャッチホンや迷惑電話おことわり、ボイスワープにトリオホン、マジックボックスとでんわ会議も併用できないです。

1985年のサービス提供開始なので、仕組みの古さと技術革新でやむを得ないところですが、それでも現代のダイヤルインからすると制限が大きいでしょう。
一番併用可能なサービスの数が多いのは、ISDN方式を採用しているダイヤルインです。1988年の登場ですから、モデム方式よりも古いはずですが、柔軟性という面では最も優れているといえます。
モデムタイプには反対に、夜間閉塞機能や故障時切替機能があるので、全面的にISDNに劣っているわけではないです。
また、IP電話タイプは併用不可能なサービスがPB信号方式に次いで多いですから、今でもISDNダイヤルインに軍配が上がります。

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