代表組

代表組はビジネスフォンに代表されるサービスで、多くの企業に採用され、オフィスで活用されています。
代表組の特徴には、複数の契約回線をグループ化して、代表番号に設定した番号に着信があった時に、グループ内の空いている回線から着信が行われる点が挙げられます。この代表番号は親番号とも呼ばれるもので、文字通りグループを代表する重要な要素となります。グループ化できるのは2番号以上の回線がある場合で、いずれかを代表番号として設定することが条件です。
代表番号と追加番号という形でグループ化しますから、2番号以上が必要になるのは必然だといえるでしょう。子番号にあたる追加番号は、電話の発信者には分からないので、対外的には代表番号が1つとなり、電話窓口がシンプルにできます。

代表組のメリットはやはり、複数同時着信に対応している点にあって、ビジネスチャンスを逃さずに済むところです。通常の1回線1番号のケースだと、複数の電話が同時に掛かってきても、いずれか先に着信した方にしか対応できないわけです。
しかし、代表組だと見かけ上は1つの番号に見えますが、実際には追加番号が割り振られている、複数の電話機が着信を待機しています。つまり複数同時着信が発生しても、空いている番号に他の着信が自動で届くので、通話中が発生したり相手に不便を掛ける問題が解消します。これこそが代表組の特徴であって、ビジネスに役立つ有益なサービスが魅力です。

代表組の目玉機能、グループ化は比較的柔軟に設定できますから、複数のグループを設けて代表番号を用意したり、逆に1グループに集約することも可能です。代表番号と追加番号を用いる代表組に対して、似たような仕組みに代表ダイヤルインというものもあります。代表ダイヤルインは電話回線を増やす必要がなく、電話番号を追加するだけで使えるようになるのが特徴です。
言い換えるなら、契約している電話回線が少なくても複数の番号を持つことができるサービスだといえます。

代表組のように、1番号で複数同時着信の機能はありませんが、代わりに追加の電話機を用意することによって、複数の電話番号で着信を受けられる機能が実現します。発信者は目的の番号を掛けて電話が行えますし、代表ダイヤルイン側で発信を行う際には、独立した電話回線と同じように電話が掛けられます。
どちらも利便性が向上するサービスですから、数あるオフィスで幅広く採用されているのも頷けます。

ただ、競合するサービスというよりは、それぞれ異なるメリットを備えている、使い分けが可能なサービスだと考えられます。新しい回線を増やすコストが避けられる代表ダイヤルインも魅力的ですが、不特定多数の相手からの電話を受けるなら、複数同時着信が実現する代表組が狙い目です。代表組は、既に複数の回線を利用しているシーンに最適で、グループ化という特有のメリットが得られます。
まるで1回線のように見せることができますし、相手には何も複雑な操作を要求しませんから、導入も利用においてもハードルが低いわけです。仕組みを理解するにも、代表番号と追加番号という考え方で済みますし、その割り振りも契約時に決められます。

一般的には、複数の電話番号が用意されている方が、何時でも着信しやすく繋がると考えがちです。ところが実際は代表組を活用することで、1つの番号でも複数の着信待ち状態が実現しています。
契約回線を余らせている場合は、使っていないと無駄で費用がもったいないですから、そういった時に代表組を選ぶと無駄が解消できます。
また、新しく回線を契約して複数同時着信に対応する電話窓口を実現したい、との希望にも応えてくれるのが代表組の良さです。

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