周波数帯
周波数帯は周波数帯域とも呼ばれ、電波の伝わり方と伝送可能な情報量が異なるという特徴があります。また、電波は空中を真っ直ぐに進んでいくという性質があるのですが、その周波数が高いか低いかで電波の伝わり方が異なるといわれています。
基本的には高い周波数になればなるほど、電波が真っ直ぐに進みやすいという性質があり、伝えられる情報量も大きくなるといわれています。そして、低い周波数の電波であればあるほど電波が回り込みやすくなるといわれています。そして、伝送できる情報量も小さくなるという特徴があるのです。
周波数が低いと波長が長いということになって、電波が雨などの影響をあまり受けません。そのため、かなり遠くまで届くという特徴があります。また、ビルや山などの障害物があったとしても、その後ろに回り込むといった性質があるため、ビルや山の陰に受信装置があるといった場合でも受信することができるというメリットがあります。
しかし、高い周波の電波だと、波長が短くてまっすぐに進む性質があります。そして、雨や霧などによって電波が弱くなってしまうため、遠くまでは届かないという特徴があります。さらに、高い周波の電波は曲がったりしないため、まっすぐ進んで、ビルなどにぶつかってしまいます。そうなると、そこで反射してしまう特徴があるため、ビルや山の影に受信装置があっても受信しにくいということになってしまうのです。このような高い周波の電波は、その特徴が光と共通点があり、周波数が高くなると電波の性質が光に似てくると考えられているのです。
つまり、短波の波長は長距離の通信が簡単に行えます。このような短波通信は遠洋の船舶通信や国際線航空機用通信、国際放送などに広く活用されています。
この通信は、10~100メートルで、約200~400キロメートルの高度に形成される電離層のF層に反射させるという方法で、地表と反射を繰り返しながら地球の裏側まで伝わっていくという特徴があるのです。
そして、長波の波長は、1~10キロメートル、非常に遠くまで伝わります。長波の一部はヨーロッパやアフリカなどでラジオ放送に使われており、日本では標準周波数局に利用され、船舶や航空機の電波時計などに時間と周波数標準を知らせるためなどの目的で使われています。
電波は周波数によって性質が変わります。このような電波には波数の範囲によって高い周波数帯のものと低い周波数帯のものに分けられます。つまり、周波数帯は電波の通り道のようなものといえます。
周波数帯域によってその特性は異なっており、波数帯域が広いGHz帯の電波は情報伝達量が多く、一度で多くのデータを送ることができます。一方で、低い周波数帯域のMHz帯の電波は、電波が障害物の後ろに回り込んだり貫通することができ、遠くの場所まで届けられるという特徴があります。これによりひとつの基地局から遠方までカバーできるといったメリットがあるといわれています。そのため電波はつながりやすく、このようなMHz帯はプラチナバンドと呼ばれ、価値の高い周波数帯域のバンドであると考えられているのです。
また、そのような電波を用いているのが携帯通信会社で、携帯電話会社が利用できる周波数帯域は総務省によって定められています。例えば、KDDIなら700MHz、800MHz、1.5GHz、2.1GHzが割り当てられているということなのです。
このように、周波数帯には電波の伝わり方と伝送可能な情報量が異なるという特徴があります。そして、その周波数が高いか低いかで電波の伝わり方も異なるといわれているのです。