MDF
MDFとは、電話局や集合住宅、マンション等に設置されている集線装置の事で、外部に通じる通信回線を全て一つに収容して、集中的に管理をしています。
主配線盤とも言われ、必要な配線数の多芯ケーブルを幹線として配線を行い、それを盤に接続して、必要に応じて盤内にある配線を変更するだけで構成出来る為に設けられています。
このMDFを設置する時に気をつけなければならないのは場所です。何故ならこのMDFにより盗聴される心配があるからです。その為、関係者以外が立ち入り出来ないようにきちんと施錠する必要があります。
またMDFを安全に動かす為に、空調設備や機器の増設、入れ替えに余裕を持った空間も必要です。MDFは、電話局の主配線盤と集合住宅やマンション、オフィスビル等の主配線盤と分けられますが、電話局の主配線盤は中央集配線盤とも言われ、通信線路と交換機との間で行われています。ほとんどが無人化の為、ロボットアーム等を使い遠隔操作で配線の抜き差しや変更等を行っているのが特徴です。
電話局のMDFは、電話回線を一度全部引き受けてから、改めて各家に分配しています。電話回線は電話局からやってきて、建物に入って電話機につながる仕組みです。
入ってくる線が1本であれば特に問題はなく、普通につなげればよいだけですが、10本や100本、1000本になったらごちゃごちゃして混乱してしまいます。
一般家庭であればこのようなケースはほとんどありませんが、これがマンションやオフィスビルだと十分あり得ることです。そこで電話局から引いた線を1箇所にまとめて管理しているという事です。
1箇所に集めた沢山の線をまとめてMDFに接続し、それを改めて分配する事で、ごちゃごちゃする事無く必要な場所に通信回線を行き渡らせる事が出来ます。
つまりMDFは電話局側からすると、沢山の線をスムーズに分配させる設備であり、建物側からすると、沢山の線を一つの装置で集中管理してくれる設備であるということです。