PBX
PBXは、Private Branch eXchangeの略で、日本語では構内交換機・回線切替機・内線集約装置・内線交換機とも呼ばれます。つまり何かと言うと、内線が絡む電話回線の交換機のことです。近年では多くの企業で当たり前に内線電話が活用されていますが、内線同士を接続したり、外線から内線にかかってきた通信、内線から外線へかける通信をコントロールし繋いでいくのが、企業等の内部に置かれたPBXです。
遠隔地のPBX同士を接続することで広域内線網を構築することも可能で、多くの企業で工場敷地内の複数の事務所をつなぐのはもちろん、遠く離れた事業所同士をつなぐのに導入されています。
PBXは精密機械であることから空調設備の整った環境に置くことが望ましく、また、情報漏洩・通信不能の防止のため通信設備専用の施錠された部屋に設置することが望ましいとされています。また、定額制の保守契約を結ぶことが一般的で、製造停止から年月の経ったものは保守不能の場合もあるのである程度の期間が過ぎたら業者の手で交換してもらうのが良いでしょう。
なお、コンピューターでPBXの役割を果たすものがあり、これをUnPBXといいます。こちらは、プログラムの組み替えによって自在に仕様を変更でき、より複雑な制御などができます。例えばあらかじめプログラムしてある一定の基準に応じて構内電話機への着信選択制御を行うことができ公衆回線を介した問い合わせに効率的に対応できるため、主にコールセンターやサポート窓口で導入が進んでいます。
UnPBXでは着信選択制御機能を搭載できますが、通常の小規模なPBXではこの機能は搭載されていません。また、VoIP機能と呼ばれる音声通信をもつ構内交換機も普及しており、インターネットやイントラネットを経由してIP電話を実現しています。こちらを用いると、電話回線を使用した通話よりも比較的安価に音声通信を行うことができます。