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PHS(パーソナル・ハンディフォン・システム)は、携帯電話と同様のサービスですが、使用機器の電波出力が携帯電話より低い代わりに、設備などに要するコストが安く済む特徴があります。欠点は電波出力が低いため、基地局との距離が離れると使えなくなることや、自動車などで移動中の利用が途切れたりすることが知られています。

サービスが始まったのは1995年のことで、Willcomの前身のDDIポケットなど3社が参入しました。しかし、利用料は安いものの、携帯電話に比べて不便なことが多く、次第にPHS各社は行き詰まるようになったようです。例えばWillcomは、後年ソフトバンクの傘下に入りましたが、こうするしか事業継続をする方法がなかったと言われています。

PHSの契約者は2016年のデータで、約400万と公表されていますが、これは約1億5千万以上の携帯電話契約数と比べますと40分の1程度です。そして、現在もサービスを提供している業者は1社だけで、新品の機器はほとんど手に入れるのが難しくなっています。加えて、このサービスは2020年7月末で終了予定とのことです。

PHSが災害に強いことがわかったのは、2011年の東日本大震災の時でした。理由は携帯電話には通話規制がかかってつながりにくくなったの対して、PHSは使用者が少ないことや携帯電話より混雑に強いシステムだったので、特に通話規制をすることもなかったという話です。いずれにしても、災害の時につながりやすいことは実証されています。

PHS機器についての注意点があります。それは海外の一部地域では、この機器自体の持ち込みを禁止していることです。もし、そのような地域に行く時に誤ってPHS機器を持参しますと、発覚した折には罰金と禁固刑という結構重い罰が課せられます。海外ローミングもしばらく前に終了していますので、海外渡航時にはPHS機器を持っていく理由はありませんので気をつけましょう。

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