マイクロ波
マイクロ波は電波の一つであり、電波は電磁波の一つです。特徴的なのが、他の波と比較して非常に短いことと、電界と磁界とが相互に作用して、電磁波が伝搬するので、それを真空中でさえ伝搬させることができる点です。
真空中で空気の影響が無くなってしまいますので、同じ波でも伝わることができないものも少なくありません。例えば、音波はその典型です。マイクロ波と異なって音波は、空気の振動を利用して波のように伝わりますので、真空中では伝わらず大きな違いが存在します。
電磁波は波であるため、波長と周波数という2つの要素があります。波長は波の上端から上端までの長さを示し、周波数は1秒間に現れる波の数を示すものです。この電波は、テレビジョン放送の電波よりも波長が短く、真直度が高いので、主に飛行機レーダーや医療機器に使用されるほか、食品を加熱できる電子レンジにも使用されています。電子レンジで簡単に食べ物を食べることができるのもマイクロ波のおかげです。
電磁波は、電波、テレビ電波、携帯電話の電波と呼ばれるものです。電子レンジで湿度を測定できる理由としては、電子レンジの湿気に簡単に吸収され、熱に変わりやすい性質があるからです。米が電子レンジで温まる理由も、マイクロ波と呼ばれる電波が熱に変換されているためであり、水分計では、マイクロ波をどの程度熱に吸収したのかで測定します。
またマイクロ波は、情報通信によく使用されています。一般に、波長が短くなるほど電波の制御が難しくなる傾向がありますが、使用すると高速な通信が可能となるため、有効活用されている傾向が強いです。実際にマイクロ波は、無線LANおよび携帯電話を中心とする通信の世界でも使用されています。また、物体に触れることなく色々な測定を行うことができるため、様々な実験にも利用されています。電磁波を利用した製品を多いですが、マイクロ波もそれらの例に漏れずに様々な製品開発に流用されているのです。